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2013年4月8日月曜日

ジャンゴ 繋がれざる者 (2012・米) [8.5/10]

イングロリアス・バスターズから3年、タランティーノが帰ってきた。
またパルプ・フィクションから実に18年ぶりにアカデミー賞脚本賞受賞となれば楽しみでないはずありません。
その期待は冒頭で充足され、ジャンゴのテーマに合わせて砂漠を黒人の列が練り歩くシーンが2、3分続くのだが、この時点で面白い映画になるだろうと確信した。
ちなみにこちらがそのジャンゴのテーマ。最高です。


この曲は1966年の続・荒野の用心棒の主題歌です記憶が正しければ。
ストーリーは解放奴隷のジャンゴが賞金稼ぎのドクター・シュルツに賞金稼ぎ、また凄腕のガンマンとして育て上げられる。
その後ジャンゴの妻がカルヴィン・キャンディの大農場に奴隷として買われていたことがわかり、その農場へジャンゴとシュルツは乗り込んでいく...という内容。
この映画は西部劇だが舞台は南部で、黒人の奴隷問題をテーマに扱ったもの。
アメリカ映画でこの問題を正面から描いたものはほぼ皆無で、これだけメジャーな作品でそういったダークな側面を描き出すのはタランティーノならでは。
また過去のマカロニ・ウエスタン映画へのオマージュも忘れない点も素晴らしい。
今回は入り組んだプロットや仕掛けはなく、真向勝負という印象。
相変わらずこの人の映画は上映時間が長くてもまったく飽きない。
お馴染みの過剰な血飛沫、だらだらと続く意味のない会話、タランティーノのちょい役出演など思わずクスッとしてしまうシーンも。
さらに印象的だったのはやはりクリストフ・ヴァルツ。
ディカプリオの嫌な奴っぷりもよかったけど、ヴァルツの演技はイングロリアス・バスターズ以上と言っても過言ではないはず。
見事に今年度アカデミー賞助演男優賞を手にしました。
リンカーンがまだ公開されていないのでまだ何とも言えませんが、個人的に上半期一番面白かった映画になる可能性かなり高いと思います。
オススメなので是非映画館へ。


http://www.sonypictures.jp/movies/djangounchained/

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