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2013年4月15日月曜日

ダウト ~あるカトリック学校で~ (2008・米) [6.5/10]

2008年のジョン・パトリック・シャンリー監督の映画で、自身の戯曲「ダウト 疑いをめぐる寓話」を映画化したもの。
ザ・マスターを週末観るのでフィリップ・シーモア・ホフマン繋がりで今作を紹介します。
ある田舎町の厳格なカトリック学校で皆に慕われるフリン神父。
そんな彼が黒人の男子生徒ミラーと性的な関係を持ったのではないかと、ミラーのクラスの担任シスター・ジェイムズはある日をきっかけに疑い始める。
その疑念を校長のシスター・アロイシアスに打ち明け、アロイシアスはフリン神父を執拗に追い詰めて行く...という内容。
出演者はメリル・ストリープ、フィリップ・シーモア・ホフマン、エイミー・アダムスと豪華な顔ぶれ。
第81回アカデミー賞では主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞、脚色賞にノミネートされたが受賞には至らなかった。
この映画はフィリップ・シーモア・ホフマン演じるフリン神父をメリル・ストリープ演じる超厳格な鬼校長が追い詰めて行く様が凄まじく、特に終盤の両名優の激しい言い争いのシーンは圧巻で、全編通してこの両者の対決が見もの。
とりわけフィリップ・シーモア・ホフマンは冒頭から、良き神父として皆から慕われている顔の裏にどこか不気味さや偽善的な雰囲気を内包しており、彼の演技を堪能出来る。
また二人の板挟みになるエイミー・アダムスの演技も素晴らしいです。
この作品が面白いのはどちらが善でどちらが悪か捻れていて、一見すると校長が善で神父が悪なんだけど、校長の追い詰める様があまりに執拗すぎて擁護出来なくなるほど。
最終的に真相は明らかになるのだが、決してスッキリする映画ではない。
またカトリック学校の日常を描いているので全体的なトーンが暗く、シスター達の夕食のシーンなど無言の場面も多い。
ただ劇中の教会での神父の説教は為になるので興味があったら観てみてほしい映画です。
とにかく出演陣の演技が堪能出来ます。

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